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◇アーティストHPより
2009年の秋。画家・藤川孝之さんのアトリエで、このCDは録音されました。青木隼人さんのギターを聴きながら、藤川さんが紙に向き合い絵を描きます。その絵を見つめながら、青木さんがイメージをふくらませて、さらなる音を奏でる。こんなふうに、絵と音の会話が繰り広げられていったそうです。その話を伺っていたからか、初めてこのCDを聴いた時、まず最初に何も描かれていないまっさらなアイボリー色の画紙が目に浮かびました。次第に紙の上に様々な表情の線が描かれてゆき、聴き終わった後に、音の線で描かれた、一枚の素描画が目の前にあるような気がしたのです。

私自身、工房で物を造る時には、いつも青木さんのCDを聴いています。青木さんの音には、脳の深いところにある無意識を意識させてくれる「何か」が存在していると思っているからです。青木さんの音に促されながらイメージを探り、その「何か」を感じたとき、音は意識から消え去り、手が夢中で動き始めます。しばらくして手が止まると、また音が聞こえはじめ、自分自身に存在する「何か」を作り出す勇気を与えてくれるのです。私にとって、青木さんの音楽は、創造に欠かすことの出来ないものだと思っています。

音の素描画。このCDにも創造に必要な「何か」が、たしかに存在していると感じます。これからも、物を造るときには、この音を聴きつづけることでしょう。

井上由季子(グラフィック工芸家)


-tracklist-
01. i
02. ii
03. iii
04. iv
05. v
06. vi

release :
1st press / 2009
2nd press / 2013

◇試聴はこちらに。アーティストHP